本と音楽、時々ゲームが日々の糧。そんな管理人の個人サイトです。
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あれやこれやの寄せ集めの中から、少しでも共鳴できるモノを見つけて貰えましたら嬉しい限り。
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基本的に雑食。
気になれば、ラノベから学術書までなんでも読む。恋愛小説は少なめ。SF、ファンタジーが多め。
一般書に目覚めたのがメフィスト賞作家陣のため、ミステリも好き。BLも大丈夫。
漫画も読む。
神林長平・小川一水・冲方丁・伊藤計劃
北方謙三・有栖川有栖・田中芳樹・茅田砂胡・久能千明
内藤泰弘・コザキユースケ・三輪士郎・広江礼威
沖麻美也・ 鈴木理華・高山しのぶ・緑川ゆき
音楽は聴くのも、自分で演奏するのも好き。
ゲーム音楽から音楽の楽しさに触れたので、ゲー音スキー。
その影響もあって、音楽も基本雑食。
T.M.Revolution・Bon Jovi・Firehouse・Amaranthe
久石譲・三柴理・みとせのりこ・MintJam
光田康典・植松伸夫・下村陽子・すぎやまこういち・Falcom Sound Team jdk・田崎寿子
主にRPGプレーヤー。
クロノ・トリガーやりこみ世代のためプレイ済みゲームはその近辺のスクウェアのゲームが多め。
FF、DQをさかのぼって、ファルコムを通って近年はアトラスがお気に入り(メガテン方向)
スマホゲーはアナザー・エデンをプレイ中。
FF5・FF7・DQ5・クロノ・トリガー・ゼノギアス
ANUBIS・天地創造・空の軌跡・ソウルハッカーズ
*DAIRY NOTE
もはや年一くらいしか書けてないけれど、たまに長い文章を綴りたくなると書いている場所。
だいぶ昔から使っているブログなので、掘り進めると過去のあれこれが垣間見れる。
珍しく超ミーハーな理由で読み始めたので、どきどきのスタート。
結果、文章も雰囲気も好みだし、後半の展開は先が気になってしまってあっという間に読み切ってしまった。
忘れ得ぬ一夏を過ごす3人の物語は、いつかその後の彼らに会いたい、そう思える余韻を残していった。
鉄塔おたくの主人公、歩く爆弾みたいな少し変わった女の子、幽霊が見えてしまう男の子。
ひょんなことから、鉄塔にまつわる不思議な出来事を追うことになる3人。
夏の初めはちぐはぐだった距離が、なんとなくおさまりがよくなっていく感じがとても心地よい。
同時に鉄塔の謎も、じわじわと見えてくるのが面白くて。
現実と非現実の境界が曖昧な感じも狭間を漂うのが楽しかった。夏の幻みたい。
でも最後の方には手に汗握る展開も。あれは燃えたー!
という感じで、炭酸水のような大変気持ちの良い青春小説でございました。
きっとこれから鉄塔を見つける度に見上げてしまう。
分かる人が著者名を見たら、どういうこと!?となる乙一、中田永一、山白朝子、越前魔太郎でのアンソロジー。
…そう。全員中の人は同じ人なのです。解説も安達さんという念の入れよう。すごいの一言。
生み出される物語は、もちろんそれぞれの名義で全然違う雰囲気だけれど、根底に流れている人への思いのようなものは似ていて、あぁ同じ人が書かれているのだな、と思うことしばしば。
心の柔らかなところを、きゅっとさせる終わり方がとても好きだな、と改めて感じた1冊。
もちろん十八番の、ぞっとさせる終わり方も有るので、いわゆる黒乙一好きの人も楽しめるはず。
お気に入りは『山羊座の友人』どうなるんだろうというどきどきと読了後の切なさがたまらない1作だった。
表題作『メアリー・スー~』もお気に入り。
過去のあれこれをざくっとえぐってくる感じ。でも物語の終わりには救われた。
きっと私の中のメアリー・スーもまだ生きているに違いない。
帯の「神、砂漠、鯨、そして言葉」というあおりにひかれて買った1冊。
言鯨と呼ばれる15体の死した神が絶えず生み出す言骨、言骨を採掘する骨摘み、砂を渡る船…と出だしはとてもファンタジー。
言鯨とは何なのか、そんな漠然とした謎を抱えながら物語が走り出す。
骨摘みを生業にしている旗魚が運び屋の鯱、学者の浅蜊と出会い、世界の謎の一端に触れたあの瞬間、思いきり物語に引きずりこまれた。
そもそもこの世界は何なのか。
旅で遭遇する謎の断片からいろいろ想像をしていると、ある瞬間を境に怒涛のSFの波が襲ってくる。
この瞬間が本当に最高だった。
旅路の果ての景色に是非とも読んで辿りついて欲しい。
なんとも言えない余韻を残す終わり方だった。
自分を定義づけているものって割とシンプルなのかもしれないし、一方でとても難解で。
わたしの芯となるものってなんだろうなぁと思いをはせつつの読了でした。
これは推していきたい1冊。
アメリカで失踪した音楽家の父を探すために、難関音楽学校を受験することにした脩。
試験で関わった人物から父の痕跡を受け取り、足跡をたどり始めるとやがて事件が並行し始め…
そんな音楽小説でありミステリ要素もありSF視点もあって、という盛りだくさんな小説だった。
トライアド、トニック…とコードが時折乱舞し、純正律に平均律と音律まで話が及ぶ。
分からなくても読めるけれど、彼らが感じた音、生み出した音はいったいどんな音だったのだろうと、ぼんやりとある音楽の知識総動員で想像しながら読んでいた。
1冊を通して音楽とはいったいなんなのか。この問いがいろいろな人物の生い立ちや考えから発せられていたように思う。
「音楽とは、突きつめれば人間に対するハッキングだ」というある人物の言葉は妙に頭に残った。
全体的に淡泊でさらりと読めてしまうけれど、心の片隅に小石を残していく、そんな物語。
一係にいる面々でなんとなく時系列が分かって、あのあたりの時間軸かなぁと思いながら読んでた。
重めの話が多い中、かがりんの話が割とほっこりで救われた気分。
印象的だったのは弥生の話。アニメのある話の先が見れてびっくり。哀しくて、でも強い物語だった。
シリーズ6作目。
主人公二人がじれったいーと悶絶した5作目だったので、今回どういう結末を迎えるのか、そわそわしつつ読み始めたら距離感が不安定で、歯噛みをしながら読んでいたのだ。ずっと。
なもんだから、エピローグの爆弾にはいろいろな意味でしてやられた。
ボーナストラックと併せて茫然とさせられ、こんなところにまでどんでん返しを組み込むなんて…!!と爽快な気分での読了だった。最高。
思わず例の箇所までもどって読み直してしまった。
途中でエピローグを読んでしまうと、この感動が薄れるので、是非冒頭から順に読んで頂きたい。
読みながら結構1巻のモチーフが出るなぁと思っていたのだけど、解説を読んだらさらに深いところでのモチーフも繋がっていて、びっくりしている。圧巻な構成。
まさにタイトル通り「回帰」をしていて、綺麗に第1期がまとまっている感じ。
素敵な余韻を残す物語だった。
人との、そして自らとの約束の物語。交錯しなさそうな物語が交わった瞬間、ぱっと色が変わって世界が全く違ったカタチで動き出していく様子にとても心躍った。黒猫と付き人の再会はもちろん、彼と「彼女」の再会にも。
誰が塔を成長させているのか。
その謎の真相はじわりじわりと分かっていくのだけど、エピローグでの最後の真相の語り口がとても素敵だった。
それに付随して描き出される黒猫と付き人の思いにも胸がいっぱい。
次の巻がとても楽しみ。進み続けたその先の約束の場所に辿りつけますように。
付き人のモノローグとおまけの黒猫のモノローグが「走れ」と「歩け」なのもすごく素敵だった。
今回印象的だったのはこの台詞。
「計画は、約束があって初めて作られるものよ。それは誰かと誰かの約束かもしれないし、自分との約束かも。まだ言葉にしたことのない約束かも知れない」(275頁)
本編より少し前の物語をおさめた短編集。
どこかで目にしたことのある名前が散見されて、あぁこれを経てのあれなのか…と少し本編を紐解ける部分もあるし、さらに深まる謎もある感じ。
決定的な何かがはっきりしたわけではないけれど、やっぱり北のあの人って…とかいろいろ勘繰りたくなる言葉の断片がいろいろあって、あぁ早く本編の続き読みたいなぁと思った。
行方不明のある人物のその後も気になる。本編でもいなかった…よね?
そういえば、プログラム言語読めなくてちょっと悔しい気もした。あれ読めるとさらに面白そうな気がする。
相変わらず各章のタイトルがSF読みには、ふふ…と思わせるものになっていて、とても好き。
自己増殖を始めた横浜駅が本州を覆いつくし、北海道や九州が駅に飲み込まれないために日々戦っている…そんな世界の物語。
面白くてあっという間に読んでしまった。
現実世界でも延々と工事をし続け、がらりと姿を変える横浜駅を知ってると、なおさらわくわくする物語だと思う。
読み進めるにつれて解ける謎もあるけれど、深まる謎も多々あって是非とも続きを書いて頂きたいなぁと思った。
あの人の目的なんなのよー!と悶えて待ちたい。
とある人物からポロリとこぼされたあの言葉の意味の受け取りが正しいならば何が目的なのか、すごい気になる。
駅っていうから無機的イメージだったけど、とても有機的な印象を受けて不思議だったんだけど、あとがきを読んでものすごい腑に落ちた。
流動的な状態こそが完成形。横浜駅を目にしたときの印象が変わりそうな概念だった。
Pre:
まだ序盤なので、どういう展開になるのか、そわそわ読んでる。
とりあえず、各章タイトルがSF読みとしては、うふふ…という感じでとても好き
文庫化ではなくもともとの刊行順で読んでいるので、私として黒猫シリーズは4冊目。
時間を遡って学生編。出会ったばかりの黒猫と付き人の物語。
少しだけ距離がぎこちないというかさぐりさぐりの二人を微笑ましく読んでいた。
お気に入りは「水と船の戯れ」「最後の一壜」特に最後の一壜の余韻がすごく好きだった。
人の心は見えないからこそ。そうね、としみじみしてしまった。
そういう人生に余韻を残すような、そんな思いのカタチも良いのではないか。そんな風に思う1篇だった。
4巻のときに、いやいや重いよね!?と思っていたけど、今思えばライトだったな…と思わずにはいられないヘヴィ級な1冊だった。
戦闘自体も重いけど、何よりヒトとは何か。生きるとは何か。様々な立場の目線から問いかけられている気がする。重い。
でも読みやすいところがこの小説の真骨頂ではないだろうか。
あまり叫ぶとネタバレしちゃうからあれだけど、ダスティン頑張って…!というエールは叫びたい。超頑張って欲しい。
ヴィーカも幸せになって欲しいなあと思った。
今も十分楽しんでいるとかいいそうだけど。心安らかに笑える時がきて欲しいなと思った。
これはどのキャラにも言えることだけれど。
榊さんと藤城さんペアのラノベ。ストレイとジャケット大好きだったもんで即買いでした。
旧き良きな雰囲気でめっちゃツボ。厨二全開万歳。このごりごりした感じすごい好き。
バトルシーンは異能というよりは、まだ人寄り。これからは異能が出てくるのかな。
今のところお気に入りはエイプリルです。
Pre:
今読んでるラノベがとても旧き良きラノベっていうかラノベが定着する1個前の時代な雰囲気でめっちゃ楽しい…と思いながら読んでて、ちょろっとあとがきを先に読んだら、まさにそれ狙い!って書いてあって、ですよねー!ってなってる。
いいの。めっちゃツボですーー好きですーー…
構成がたまらなく好きだった。黒猫と付き人がそれぞれ別々の場所で出あう謎。
それをそれぞれ紐解いていくのだけど、少しずつ重なり合っていく感じが本当に素敵。
時間も空間も超えて本当に絶妙に絡んでいく感じが最高に気持ち良かった。
物語そのものは2作目の苛烈な愛憎とはまた違い、しっとりとした想いの深さを随所に感じながら読んでいた。
当初はミステリとして読んでいたけれど、恋愛ものとしても面白いシリーズだなぁと改めてしみじみ。
二つの時間が交錯する最後の章の展開とか本当にずるい。これでこの巻を終えるなんて…!
印象的だったのは時間についてのこの台詞。
「待っているときはすごく長いのに、追いかけると足りない。眠れない真夜中は一瞬で過ぎていくのに、眠っていると夢のなかで壮大な人生をひとつ終えているときもある」(154頁)
あと付き人の解釈編の最後の1文。大好きでした。是非読んで味わってほしい。
若き大学教授「黒猫」と彼の「付き人」である大学院生の女性が、ふと日常に紛れ込んできた美しい謎を解いていく、そんな物語。
ミステリとしても面白かったし、1冊を通して様々に語られる美学とポオの講義もとても楽しかったし興味深かった。
読み始めた当初にも思ったけれど、本当に話題が縦横無尽で作者の方の頭の中を覗き込みたくなってしまう。
ふんわりとした日常系ミステリの外観をしながら、知識の渦へポンと放り込まれるところは一筋縄ではいかない硬派な印象も。
そんななかでの柔らかな語り口が硬すぎなくて心地よい。不思議な空間だった。
お気に入りは「月まで」1作目でこれを持ってくるかー!とちょっとびっくりした。
そしてそれを経ての「月と王様」これからどうなるのだろうと温かな気持ちにさせてくれる終わり方だった。
吉田さんの淡々としているのにどこか優しくて少し不思議な雰囲気を満喫できた1冊。
電球交換士という依頼を受けて電球を交換しに行く。どこかにあるようなないような…そんな仕事をしている十文字の物語。
誰かの人生における電球交換のような瞬間がそっと綴られていたように思う。
終わりと始まり。でもそんな深い意味はないかもしれない…そういうふわっとした空気。でもそれがいい。
行きつけのバーの常連たち、電球を交換しに行った先で出会う人々、そんな何気ないやりとりが愛おしい。
お気に入りは「煙突の下で」行きたいけど行けない場所へ魂を交換して行ってきて代わりにカレーライスを食べてくる話。
魂の交換という発想に心をくすぐられたのと、飲み屋の常連マチルダの大切な人の思い出がとてもいい。
そして思わず目を見開く結末もとても好き。
夏の噎せ返るような緑の香り、銀竜草の透き通る白、薔薇の蕾の赤、ほの暗い廊下、東西にある塔、画材や絵画、人形…物語に登場するどれもが愛憎が交錯する耽美な世界観を鮮やかに彩っていた。
過去と現在の事件が少しづつ繋がって、次第に見えてくる狂気に近い思いはひりひりと焦げ付くような何かを胸に残していく。
まさに愛憎は表裏一体であり紙一重なのだな、と。
真実は夏の幻とでもいうように断定的ではないのだけれど、それもまたこの世界観にはぴたりと寄り添っている気がした。
とある女性が拉致されるところから始まる物語。
真相がひとつひとつ分かるにつれて、もやりとした何かが積み重なり物語の終わりに辿りつくことに躊躇してしまうほどだった。
終幕は賛否両論ありそう。でも最後のヴィダールの台詞が全て。そんな気がした。
何も前情報なしで読んだのだけど、読了後に調べたらこれ3部作の2作目ということが発覚。
察することしか出来なかった部分があったのだけど、そうか前作あるのかー!となったので、今度手を出してみようと思った次第。
RTで流れてくる感想がどれも興味深いというか、仏教でハードSFって何それ読みたいという感じだったので、Kindleでさくっと購入。
仏教用語と造語のオンパレードで漢字の量が凄まじいんだけど、なんか勢いですいすい読めてしまった。
不思議と読みやすい。すごい。なんだこれ。
個人的には読み終わってから出だしの4文を振り返ったときの納得感と余韻がすごかった。
ところで六勝寺はみんな星寺なんだろか。そうなのだとしたら、他の星寺の物語も読んでみたいと思った次第。
森晶麿氏の作品、初読み。
リズムの良い文体とドミノのように次々と何かが起こっていくドキドキな展開が面白かった!
メインキャラだけでなくサブキャラまで一癖も二癖もある人たちが多くて、本当に最後まで何が起こるか分からなかった。
お気に入りはシェルの歌でも聴け。最後まで読んだ瞬間のやられた感。そして、そうきたかー!と膝を打つ感じ。最高でした。
ちなみにお気に入りの一文は「人間は息抜きのために生き抜かなければならない(222頁)」
言葉の音的にも意味的にも大変心を打ち抜かれました。好き。
歴史の一部を見ているような感じがたまらなく好き。
今回も巻頭の地図を見ながら、こっち行ってあっちに移動して…と物語が動く度に彼らを脳内で動き回らせるのがとても楽しかった。
お話もあっちとこっちのあれこれがじわじわと繋がっていくのが大変面白かった。
念願のその後!これ!これが!読みたかった!!という過去最高にほのぼの場面が多くて幸せだった。…序盤は。
中盤以降は、やはり、という硬派な展開。いくつかのシーンは想像するとぞっとした。
それにしても、個人的にレーナの呼び方がすごい、こう、なんていうか、それだけでテンション上がるわー!となった次第。
とある場面で懐かしい呼び名もでてきて、それだけで悶絶。
かつてオリジナル版の新刊を毎度楽しみに読んでいた身としては、またこの物語に出会えてとても嬉しい。
筆を折らずにいれてくれて有難う!と声を大にして言いたい。
相変わらずアクションの描写がとてもカッコいい。このスピード感がたまらない。ホント好き。
『ソーントーン・サイクル』2巻。
瞳を封印されてしまったジルの行く末はどうなってしまうのだろう…とはらはらしながら読み進めていたら、予想外の方向への話が転がって行き、ユルスュールと足並みがずれていくの流れに歯噛みをしてしまった。
あれは心の裏側が現れているのかしら…と思いつつ、悲嘆にくれながら読んでいたのだけど、最後の最後でまさかの展開。
これはまさか…と思わせる台詞に思わず鳥肌がたった。
分かたれた道は、どこで交わるのか。そして物語の終着地点はどこなのか。2人にとって少しでも幸せな終わり方であって欲しい。
『ソーントーン・サイクル』1巻。
亡国の姫、出奔をよぎなくされた王子、そして寄る辺を失った魔女見習いの少女。
3人の旅路は、どっしりとした重みがありながら、不思議と軽やかに読めた。
迷いながらも前へ進むことを止めない芯の通った姿が心地よい。
唐と倭国の間に浮かぶ島国『蕃東』を舞台にした物語。
用語や言い回しもそうだけど、話の流れも古典というか説話集の空気が流れている感じ。
遭遇した出来事や伝聞を書き留めているというか。それがまた独特な空気感を増してて素敵な1冊だった。
幻想的な「雨竜見物」(でも現実部分は結構シビアな印象)、そうかと思えば怪異譚のような「霧と煙」、姫へ求婚するために三玉を探す旅に出る「気獣と宝玉」とバラエティに富んでいて、どの話もとても楽しく読んだ。
予想外の展開を見せる「海林にて」が個人的にお気に入り。
連作短編とまではいかないけれど、ゆるやかに登場人物が繋がっていたりもするので、またいつかこの国へ遊びに行けるといいなぁと思いつつ。
感慨深い…!!!!
二人の関係性にどういう決着をつけるのか、とても気になっていたので未来へ繋がる終わり方にとても嬉しく思った。
変わってきた部分と変わらない芯の部分、その二つが綺麗に両立していて、ああ素敵なシリーズを読んだなぁと。
短編集を書いているとあとがきでコメントされていたので、もう1作くらいは読めるのかしら。少し未来の彼らに会えるのを楽しみにしたい。
静かで透明な空気が漂う物語だった。
外見の描写も下の名前も登場しない主人公ということもあり、明確な輪郭が見えない気がしていたけれど、朴訥なたたずまい、そして真摯に調律の仕事に打ち込む姿は充分過ぎるほどに熱量を持っていて、読了後は、ああ素敵な主人公だったなあと感じる不思議な読み触りの本だった。
読み始めの頃にも書いたけど、ホント素敵なタイトルだと思う。物語に漂う空気そのもの。
いろいろなピアノの音を想像するのも楽しかった。いつか調律しているのを傍らで見てみたいなぁ。
Pre:
調律師のお話だということは知っていたけど、何故このタイトルなのだろうとずっと不思議に思っていた。
割と最初の方で、その謎は解けるのだけど、主人公の脳内に広がる音の景色と相まって、とても素敵なタイトルだなぁと思った次第。
静かに静かに物語が紡がれつつ、ところどころで鳴り響くピアノの音がどんな音なのか、想像するのがとても楽しい。
調律という繊細な仕事を描いているからか、なんだか息をひそめて読んでいるような気がする。どうにも傍らで調律しているところを見ているような気がして。
ふいうちで投げかけられた言葉が思った以上に沁みて思わず泣いてしまいなんだか放心状態。
あんなにはじけたエッセイ書くのになあ…やっぱり好きだなあ朝井さん。
これは是非とも『七つの海~』『アルバトロス~』『空耳の森』と続けていっきに読んで欲しい。
特に明言されていないし、欠片も出てこない物語も多いけど、これはあの場所へ繋がるのでは…いや違うのかな…とぼんやりとした輪郭を見つめるように読んでいると、後半で物語が殴りかかってくる。
意外な人物と人物の繋がりに思わず絶句してしまった。
その衝撃を経たうえでの最終話は、短編の糸を綺麗に紡いでそして未来へ繋げてくれた印象。
私も一緒に駆け出したい気持ちに駆られた。きっと良い未来が待っている。
叶うなら、もう少しだけ未来が読みたい、そう思わせるラストだった。
展開に次ぐ展開は終着地点が気になりすぎてページをめくる手が止められなかった。
特に後半は私は何に騙されているのか、ということも気になって気になって…!
何故って、帯のあおりが「最後は大泉洋に騙される」なのである。
編集者という立場から見つめる業界は痛みをともなう描写も多かった。
紙の書籍、電子書籍、映像化…そして何よりコンテンツ、物語を生み出すということ。
読みながらいろいろなものの未来に思いを馳せてしまった。
需要は変わりゆくものだけど、素敵な物語が読める未来であって欲しいなぁと切に願う。
Pre:
まだ序盤なんだけど、とても面白い。そして刺さる。
塩田さんが大泉さんを研究して書いたというだけあって、読み進めていくと小説内の速水の台詞、行動がすべて大泉さんに変換されて再生される。すごい。独特の間の取り方とか、すごい伝わってくる。
文庫化を7年近く心待ちにしていた本だったので、なんだか物語への思いが読む前から溢れてしまって前半は休み休み読む感じに。
後半は先が気になって、結局のところあっという間に読み切ってしまった。
ところどころに感じる違和感は何なのか。
もやもやを抱えながらたどり着いたラストは衝撃的で、思わず声を出してしまった。
すべてをわかった上でもう一度読み直したくなる物語。できたら前作から読み直したい。
素敵な物語でありミステリとしてもたまらない1冊でございました。至福のヒトトキ。
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